北道路でも最高の家がある

北道路のほうが南道路より安い。さらに、北道路では庭が南にとれるという利点がある。これは大きい。南に向かって部屋が配置でき、太陽に輝く庭が広がるのだ。一方、南道路ではどうか。北道路より価格が高いことのほかに、玄関で南側の一部をとられるというマイナス点がある。敷地が広ければ庭先から北側の玄関に抜けるという間取りも考えられるが、そうなるとスペースももったいない。それに南側にリビングなどを配置するとなると、道路から家族の生活すべてが覗かれるという結果になる。もちろん、北道路では南側の庭の日照も、隣家の状況でかなり変わるからケースバイケースだが南道路だけに固執するのもどうかと思うのである。いずれにしても不動産屋にしてみれば、物件の付加価値が多様化すればするほど、価格に反映するから、方位にこだわるお客さんは大いに歓迎すべきなのだ。先ほども書いたように、南道路が一○○パーセントいいとばかりもいえない。北道路にも利点はある。わたしが担当した物件のなかには、北道路でありながら日照が最高のものがあった。その家は、南側に広い公園があり、しかも高台であったためにさえぎるものがなく、ヘタな道路の物件よりはるかに条件がよかった。それなのに、北側に道路があるというだけで、物件を見にこないお客さんが多かった。